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「……」
「…ん?」
「あ、いえ…」
先生は門を閉じると、
もう一度時計を見た。
「急ぐよ、椎名」
「はいっ」
足早に進んで行く
先生の背中に追い付こうと、
わたしもピョコピョコと
跳ねながら大股で歩き出す。
――母親にも、会わせるから。
わたしは、前を歩く
先生の後ろ姿を見つめた。
先生は何も考えずに
言ったのかもしれないけど、
…何だか…。
『おまえのこと、母親に紹介したい』
って言われたみたいで…。
…嬉しい…。
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