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平然としている蓮見の姿に、金縛りにあったみたいに身動きのとれない私
「どうして?」
続けて、ああ、と。蓮見が微笑む。
「今日一日、少しは僕のコト、心の片隅に置いてくれました?」
ゆっくり、
ゆっくり――
蓮見が私のデスクの前まで歩み寄ってきた。
ピタリ、とデスク間際で立ち止まる
私を見下ろす蓮見の目が、
スローモーションみたいな動きで近付いてきて、唇が重なった
「頭、冷やしたつもりだったんですけど、全く冷えませんでした」
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