2084人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
恋愛を怠ってきたせいなのか、何なのか。
そういったものには鈍感だと思っていたのに、やっぱり一応は女だったのか。と、交わる瞳の奥底で
見えないなにかが心に引っ掛かった
――けれど
「今日は、このままもう少し」
身体を包む腕にそっと手をかけて。
一歩ずつ、一歩ずつ。
自分も歩み寄っていけたら、――そう思えた
「珍しい」
蓮見のその声に、私は微笑んだ
「もう、一人で眠るのは嫌だって思ったの」
ふっ、と笑った蓮見の瞳が近づいてきて
そっと柔らかな感触が唇に重なった
最初のコメントを投稿しよう!