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いつの間にか閉じてしまうマブタ。
見たくないのは、我を忘れてしまった自分を蓮見がどんな風に見ているのか
その目が、怖くて。
はだけていく自分の身体に気づきながらも、暗闇の中に響く――いとなみの、音。
「――また」
まるで私の考えていることは全部お見通しのように
意地悪な声を口の中に響かせる、蓮見
「ちゃんと見てください」
少し浮かせた唇から、甘い声が身体中に響く
言われるがままに、開いた瞳
思った以上に近い、蓮見の瞳
整った目が、私を貫いて串刺しにされたみたいに、私は蓮見のその視線に固まった
「その、カオは、ダメですよ?」
途端、浮き上がった身体
――また、
「今、したい」
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