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「あー、蓮見さんのいない会社なんて、皮しかない肉まんみたいです」
「……何を言ってるの」
蓮見の送別会が終わった翌日。
確かに物足りない、なんて思いながら、私はデスクの上に広げた新聞を覗きこむ
「いいなぁ、吉住さんは。家でも逢えるから」
「……」
デスクに項垂れている直美と、中山を横目に
私はぼんやりと文字を追いかけた
言えない。
――絶賛喧嘩中だなんて、口が裂けてもいえない
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