第1話 森下という奴

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「じゃあ、私こっちだから……」 「おう、気を付けて帰れよ」 「うん、ありがと」 分かれ道。 彼女の可愛らしい後ろ姿を見送ってから、俺も自分の家に向かって歩きだす。 「はぁ……」 今さっきまで高ぶっていた気持ちが、一気に萎むのを感じる。 学校でずっと話して、おまけに下校も一緒にして……。 それでもまだ彼女といたいと思ってしまう俺は、よほどの欲張りなのだろうか? それとも、恋とはこういうものなのだろうか?
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