第1話 森下という奴

2/57
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
今日も いつも通り起きて いつも通り朝食を取って いつも通り歯を磨いた―― そんないつも通りが、今日はちょっとだけ違う。 「私が、皆さんの担任を務めさせてもらいます。 よろしくね。 はい、では今から皆さんにも自己紹介をしてもらいます」 そう。 今日は、輝鷺高校入学初日だ。 新しい学校 新しい友達 新しい先生―― わくわくするのが普通だろう。 なのになぜか…………つまらない。 全てが新鮮なはずなのに、どこか飽き飽きしてる自分がいる。 「はぁ……」 ――我ながら、冷めた奴だな……。 なんて心の中で嘲笑を浮かべながら、俺はため息をついた。
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!