第1話

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抜けるような青空 きらきらと輝く太陽。 無限に広がる草原に立ち 遠くを見つめる君。 ときおり吹く風が 君の長い髪を優しく撫でた。 どこからともなく飛んできた 小さな綿毛を手に取りほほえむ。 ゆっくりと僕に歩みより手を差し出す。 『 蒼ちゃん 向こうまで走ろ? 風がこんなにもきもちいんだもの。』 そういってほほえんだ君に 僕は見惚れていた。 気がつけば君は走り出していて その姿は小さかった。 『なにしてるのー? はーやーくぅーー!!!』 僕は急いで駆け出した。 大切な"彼女"を見失わないように。 「い、いまいくよ!」 懸命に走って追いつくと 君は忍び笑いもらしながら尋ねてきた。 『…まったく何してたのよ?(笑) ぼーっとしちゃって。ふりかえったら いないんだもん、びっくりしちゃった。』 そんな無邪気な笑顔に またしてもやられた僕。 答えるまでに間があったものの、 その答えはすんなりと出てきた。 「 ――― が綺麗だったから…つい。」 しっかりと君の瞳を見つめて答えた。 君は僕の方をみたまま固まった。 やがて肩を小刻みに震わせ… 『…え?え?えぇええーーー!!??』 顔を真っ赤にさせていう君を見て、 僕ははたと気がついた。 自分のいった言葉の意味にーー。 「…っは/////////////////」 僕は恥ずかしさのあまり 駆け出していた。 『そっちはいっちゃ―――――――――』 (遠くで声が聞こえる。) 『おい!!!』 (なんだろう?視界が揺れる。) 男『おい、しっかりりしろよ!!目ぇ覚せぇえ!!!!』 薄目をあけると、どんよりと曇った空。 そして、僕の知らない人…。 (そうか、誰かが僕を揺さぶっているんだ。 何を……言っているんだろう?) 男『おい!…?気がついたのか?』 男は僕のまぶたが僅かにひらいていることに 気づいたのか、揺するのをやめた。 視界が安定するとぼんやりはしているが 男の顔がよく見れた。 やっぱり知らない人…。でも… どうしてだろう?懐かしい香りがした。 何やら男が話しかけてきていたが 不思議な安堵感じに包まれ 僕は戻りかけていた意識を手放した。
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