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とにかく、これは早く解決した方がいい問題だな。
二度とこんなことがないように。
そして僕も君達に謝罪しよう。
教師として、何一つしてやれなかったことを。
僕は決めた。
生徒達に連絡網を回す。
明日、クラスの生徒達を特別登校させるのだ。
そして『けじめ』をつけよう。絶対に逃げない。逃げてたまるか。
生徒が大変な時に、僕だけ楽しんでいられない。
残念なのは……約束の日に彼らと会えなくなること。
申し訳ないが……仕方のないんだ。本当にすまない。
また機会があったら会おう。
そうさ! またチャンスはやってくる……。うん。
それだけを伝えるためだけにチャットを開いた。
「……あれ……? そ、そんな……」
なぜかチャットは開けない。それどころか……。
チャット自体が消えていた。僕のアバターも、何もかもが消えてなくなっていた。
無性な寂しさが込み上げてきた。
何度も閉じては開いて、でもいつもの画面は現れてはくれなかった。
僕は、彼らとの永遠の別れを悟った。
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