4人が本棚に入れています
本棚に追加
原型がなくなるほど、男に突き刺す。
笑って笑って笑って。
「次はだぁれ?」
そのまま、ニタニタと笑いながら、男たちへ視線を向ける。
「化け物めっ!!おまえらっ!殺せ!」
五色の矢が、玲奈のお腹を貫いた。
魔法だった。
しかし
「効かねぇよ」
刺さったところから、魔法は粒子となり、玲奈の身体に吸収される。
「ばーかばーか!くくくっこれで私の五つの力が高まった!!」
両手を高らかに上げ、宣言する。
「死ねよ」
そして再び、近くの男に自らの骨を突き刺す。
いつのまにか治っていたもう片方の腕を、近寄って来た男にそのまま刺す。
「武器をつかえっ」
奴隷商の言葉に、男たちが玲奈に全方位から武器を構え、全てが玲奈を貫いていった。
「へぇ・・・面白ーいじゃん」
玲奈は血を吐き、膝から崩れ落ちる。
男たちは安心して、玲奈から雪鬼へと眼を移す。
しかし、雪鬼はじっと見ていた
「いたいなぁ・・・でもこれが死か。くぅ~!!ゾクゾクすっぜ!」
誰も何も言わない。
ただ、玲奈のまるで物語の魔王のような、高らかな笑い声が部屋一面に響いた。
最初のコメントを投稿しよう!