夢と鬼

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原型がなくなるほど、男に突き刺す。 笑って笑って笑って。 「次はだぁれ?」 そのまま、ニタニタと笑いながら、男たちへ視線を向ける。 「化け物めっ!!おまえらっ!殺せ!」 五色の矢が、玲奈のお腹を貫いた。 魔法だった。 しかし 「効かねぇよ」 刺さったところから、魔法は粒子となり、玲奈の身体に吸収される。 「ばーかばーか!くくくっこれで私の五つの力が高まった!!」 両手を高らかに上げ、宣言する。 「死ねよ」 そして再び、近くの男に自らの骨を突き刺す。 いつのまにか治っていたもう片方の腕を、近寄って来た男にそのまま刺す。 「武器をつかえっ」 奴隷商の言葉に、男たちが玲奈に全方位から武器を構え、全てが玲奈を貫いていった。 「へぇ・・・面白ーいじゃん」 玲奈は血を吐き、膝から崩れ落ちる。 男たちは安心して、玲奈から雪鬼へと眼を移す。 しかし、雪鬼はじっと見ていた 「いたいなぁ・・・でもこれが死か。くぅ~!!ゾクゾクすっぜ!」 誰も何も言わない。 ただ、玲奈のまるで物語の魔王のような、高らかな笑い声が部屋一面に響いた。
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