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男たちはそんな玲奈を見て、一気に逃げ出す。
「ひでぇなぁ?俺から逃げるなんてなっ!」
背を向けた男たちに、次々に襲いかかり、痛みを感じさせないうちに、心臓を突き刺す。
その早さに、男たちは逃げ惑うことしかできない。
「ああ!楽しいなぁ!楽しいなあ楽しいなあ楽しいなぁ楽しいなぁ楽しいなぁ楽しいなぁ楽しいなぁ楽しいなぁ楽しいなぁ楽しいなぁ楽しいなぁ楽しいなぁたのしいなあ」
奴隷商の前に立ち、ひたすらに楽しいと言う。
「ひぁ・・・たすけ・・・・」
奴隷商は助けを請うた。
「私は殺すのが好きだ!愛してるといっても、過言じゃねぇ。殺されることも好きになった。その苦しむ顔も、絶望しきった顔も!全てが好き!」
宣言して、男の心臓だけを潰す。
「あんたの顔は、それなりに美しい。だから、壊したりしねーよ」
心臓が止まった男は、地面に倒れ伏す。
辺りは赤く染まり、まるで地獄絵図のようだったにも関わらず。
「んー・・・お腹一杯!ねみぃから、寝っかな?」
玲奈にだけ見えていた魔力の筋を、すべて取り込み、自分が寝ていた布団へ入り込む。
意識が飛んでいく。
玲奈が意識を飛ばし、静かになった部屋に、再び音が響く。
クチャクチャと音をたて、白く美しい鬼が、死肉を漁る。
そのさまは、恐ろしくも妖艶だった。
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