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『紅玲奈の処罰は
“死刑”
とします』
喜びの声が上がる。
殺された者たちの親族や友たちの嬉しそうな顔。
しかし、それ以上に玲奈は、恍惚とした表情をしていた。
『私は!人を殺すのが好きなんです!!様々な人を殺して・・・・・あいして・・・・・死というものを知りたくなりました!!殺してくれてありがとうございます!あなたたちは今!!私と同じ・・・
“殺人者”
になったのです!どうか、お幸せに!!』
玲奈は多くの市民、マスコミの前で叫んだ。
見ていた人、聞いていた人々が、恐怖し息を飲む。
そして三ヶ月後のある日。
くしくも、玲奈が生まれ、また一つ年老いた日に。
顔に被された布。
首にかけられたロープ。
玲奈の死は確実に近づいていた。
時計の針が進み、響く声。
『時間です』
同時に玲奈の足元の床が消える。
玲奈は浮遊感と共に死を感じた。
そしてすぐに。
意識が途絶え、心臓は活動を止めた。
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