1人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
「ふぅ……。」
大きな岩にあぐらをかいて座る男が呟く
「もうそろそろか…。」
男がそう言うと目の前を二つの影が通り過ぎる
「ったく…。気配を消せって意味が分かってねぇな。」
そして二つの影が交差するように男に襲いかかった
「今日こそ勝ってやるぜ!」
まだ幼い少年が叫んだ。
それに続くように少女も言葉を発する
「ちょっと!叫んだら不意打ちの意味ないじゃん!このバカ!」
眼前に飛び込んでくる姿に男は深い溜息を吐きながらまた呟く
「そういう問題じゃねぇっての…。」
男が言い終える前に少年は男の顔に向け拳を伸ばし、少女は男の腹部目掛けて蹴りを放つ
しかし二人の攻撃は空を切る
「くそっ!完全に不意を突いたはずなのに!」
少年は悔しそうに言い放つ。
「あんた本気で言ってんの!?この単細胞だけはマジでドブに捨てなきゃやってらんないわ!」
少女が呆れ顔で言う
「お前らなぁ…。」
突然背後から声が聞こえ、二人は驚いたように振り返る。
最初のコメントを投稿しよう!