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「愛美?」
信条先輩の姿に気づいていないゆきちゃんの声。
眠っているのか、目をつむって靴箱にもたれかかっている彼に目を奪われる。
信条 先輩だ。
この人 人の目惹くの得意だなぁ
トクン、と心臓が高鳴る音がする
フワリと風が吹く度になびく彼の茶色い髪。
触れて みたいなぁ
そう思いながら少しずつ近づいてしまう私。
ちょっと だけ
コクリと頷いて彼の髪に手を伸ばす。
でも
あれ 腕 掴まれてる
「愛美…ちゃん」
どうしよう やっぱり
だめだったのかなぁ
気が付いた時には、
彼のあの茶色い瞳に吸い込まれそうになっていた。
「櫻 愛美ちゃん」
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