第1話

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あ この人 しってる 振り返った私の瞳に映る彼。 噂の 人 そんなことを思いながら私はまたコクン、と頷く 「愛美ちゃん、はいどーぞ」 いつの間にか目の前に来ていた彼は、 真っ茶色をした瞳で私をみる。 綺麗な目だけど、 このひと なんだかこわいなぁ ストン、と手に落ちてくる包帯と共に私の前をスラリと通り抜けてゆく。 「ありがとう…ございました」 返事の代わりに返ってきたのは、 指輪がたくさんついている彼の右手の振り。 変な 人だなぁ。
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