~3章~ #2

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その頃、新人だった美鈴さんに今日デートだと伝えると、 「綺麗にして、ビックリさせちゃお!」 美鈴さんは道具や化粧品を出し、私の顔にメイクをしていく。 小さい頃、お祭りの時に特別に口紅を塗ってもらったことしかない私には、嬉し恥ずかしい体験で、ドキドキしっぱなしだった… 彼とのデートの帰り道。 彼は私の方を向き、顔を近づけてきて… 咄嗟に顔を背けた。 「キス…しちゃダメ?」 目と目が合い、 「そういう訳じゃないけど…」 嫌とかではなく、自分の中で決めていたことがあった。 .
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