~4章~

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課長の手が塞がっているので、私が玄関の鍵とドアを開けることに… 課長は靴を脱ぎ、何も言わずに中に入ってしまった。 私は紙袋とキーケースを玄関に置き、 「課長、私、帰り…」 「小百合ちゃん、上がって!」 はっ!? 上がらなきゃダメなんですか… 課長は玄関に来る気配もないし、このままって訳にもいかず…渋々、ドアを閉め、 「お邪魔します…」 小声で言う。 部屋に入ると黒と白のシンプルなリビングがあった。 テレビとダイニングテーブルがあるだけで、後は何も無い。 「小百合ちゃん、お茶入れたいんだけど…どうやって入れたらいい?」 課長はキッチンで、今日買った煎茶を入れてくれるらしいが、入れ方がわからないらしく、困った顔をしている。 仕方なくキッチンに行き、 「私が入れます。座ってて下さい」 お湯を沸かし、今日買った百合の急須にお茶の葉を入れ、準備をする。 .
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