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「…待って下さい!」
彼は立ち止まり、背中を向けたまま、
「どうかした?」
「あの…どうして……」
「どうして…?君をほっとけなかった。
って言ったら信用してもらえる?
君の泣き顔じゃない顔が見たかったから」
そう言って、また歩きだす彼に、
「名前…教えてもらえませんか…?」
ピタっと足が止まる。
「きっと、君とこうして会えたことが運命なら、また会えるから…」
彼はそう言い残し、私の前から去っていった…
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