~3章~ #2

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「…待って下さい!」 彼は立ち止まり、背中を向けたまま、 「どうかした?」 「あの…どうして……」 「どうして…?君をほっとけなかった。 って言ったら信用してもらえる? 君の泣き顔じゃない顔が見たかったから」 そう言って、また歩きだす彼に、 「名前…教えてもらえませんか…?」 ピタっと足が止まる。 「きっと、君とこうして会えたことが運命なら、また会えるから…」 彼はそう言い残し、私の前から去っていった… .
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