~6章~ #2

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「お腹すいた~。小百合ちゃんのお弁当、楽しみにしてたんだ」 「…味の保障はしませんので」 「いただきます!」 課長は子供みたいにはしゃいで、卵焼きを口に運んでいった。 「あっ…この味…」 課長の手が止まる。 「やっぱり、お口に合いませんでしたか? 「違う、凄く美味しい。甘い卵焼き大好きだよ」 「あっ、塩味のほうがよかったですか?私、恵先生の味付けしか知らないので、つい…」 私は、家庭の味…母の味は覚えてない… だから、私は恵先生の味付けしか知らない。 .
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