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「そうなんだ…小百合ちゃん、聞いていい?答えたくなかったら、いいんだけど…」
真剣な目で私を見つめてくる…
「…なんですか?」
卵焼き食べただけで、なんでそんな目するの…
「小百合ちゃんは、恵みの家でいくつぐらいからいたの?」
なんだ…そんな事か。
「小学3年から高校卒業するまでです」
私の緊急連絡先は先生のとこになってるから、上司なら気になるのも仕方ないか…。
「小百合ちゃん…淋しくなかった?その…」
えっ…
淋しい…?
課長の顔は真剣で…
つい本音が出てしまった…
「…淋しくなかった。と言えば嘘になるかもしれませんが、私の場合…家にいても、母と触れ合う事なんて出来なかったと思いますから…」
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