~9章~

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パッと振り返ると、そこには眼鏡をかけた課長がいて… 「おはよう。小百合ちゃん」 爽やかな笑顔のせいか、眼鏡のせいか私の心拍数は上がる一方で… 「お…はよう…ございます」 挨拶もろくに言えない状況… 「いい匂いだね…」 えっ!?私!?香水なんかつけてないし、昨日お風呂にだって… 「スープ、出来上がりかな?」 「あっ!!そうだった…」 慌ててIHを止め、味見する。 ハァ…どんだけ慌ててるんだ、私… 「コーヒー入れるね」 課長は棚から、この前のペアのマグカップを取り出そうとしていた。 「あの…私、帰ります」 これ以上ここにいたら、私の心臓もたないし… .
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