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冬なのに、課長の額にはうっすら汗が滲んでいて、走ってここまで来てくれたんだと気がつく。
「課長、これ…使って下さい」
ハンカチを差し出す。
ありがとう、と言いハンカチを受け取ったと同時に手を握られ、
「消毒しなきゃね」
消毒…
さっきの男性達に握られた手を優しく包み込むように課長は握り、そのまま歩き出した。
食品売り場に到着した時には離してもらったんだけど、
課長はまだ消毒し足りない。らしい…
御飯の炊き方を教える。ということだったのでお米を買い、御飯炊くならオカズは?なんて質問したのが間違いだった…
「小百合ちゃん、作ってくれないかな~?」
なんて、横目でチラチラ見ながらしつこく言ってくる。
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