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洗剤でお米を洗おうとした課長に
『水でいいんです!』
少し厳しく指導し、なんとかスイッチを入れて、後は炊けるのを待てばいいだけ。
オカズを作りながら、今日購入したものを収納していると、やはりドット柄が目立つ。
今、使っている鍋も欲しくても、自分ではなかなか買うことが出来ないであろう少し高価な鍋。
仮に、他の女性がここに来て、このキッチンを見たら、あんまりいい気分ではないだろう…
自分は課長の彼女ではない訳だし、課長が私に多少好意があるのはわかってはいるけど、人の気持ちなんてどこまで本気かわからないし…
彼女でもない人間がこんなことしていいものなんだろうか…
「何か考え事?」
背後から声がし、ハッとする。
ダメ、ダメ。
料理に集中しなきゃ。
「いえ、何も。そろそろ出来上がるのでお皿とか用意してもらっていいですか?」
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