488人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
~10章~ #2
「…わかった」
課長が断ることもなく承諾したことで、私の胸は余計にズキンズキンとしていて、平常心でいなければ…という思いは裏腹に2人を直視できないでいた。
やっぱり、知り合いだったんだ…
名前で呼び合うんだから、親密なんだろう…
知り合いですか?って聞けばいいのに、聞けなかった…
ううん…知りたくなかった。
自分の中に渦巻くこの黒い感情も…
課長と麗華さんの関係も…
知ってしまったら…
今までの私には戻れなくなってしまうから…
「あの2人のこと、気になる?」
自分の中に入ってしまっている間に、周防さんが真後ろにいたなんて…
気がつかなかった。
.
最初のコメントを投稿しよう!