~11章~ #2

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「どうしたの?」 課長の心配そうな顔を見て、咄嗟に口から出した言葉は、 「あの!お腹減ってませんか??」 これしか言えなかった。 きっと、他の女性ならハッキリ自分の意思を伝えるんだろう。 こんな経験がない私には、課長の気持ちを聞く勇気なんて…ない… 「じゃあね、小百合ちゃん」 「はい、また月曜日に」 あの後、前の日に残していた巻き寿司を食べ、2人で折り鶴を作ったり、テレビを見たりして過ごした。 課長はいないのに、部屋からは課長の残り香がフワリと香り、 「初めて男の人…泊まったんだ」 課長が泊まったという事実を実感していた。 .
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