~12章~

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なんで… なんで、そんなこと言うの…? 「小百合ちゃん、今日貰ったチョコ、全部子供達にあげる約束してるんだ」 いつの間にそんな約束… 「他の人がくれたチョコはいらない。俺が欲しかったのは小百合ちゃんのだから」 ドクドクと体中に熱い何かが駆け巡り、私は、もう限界だった。 「小百合ちゃんごめん、そんな顔させて…でもね、悪いけど俺、凄く嬉しいんだ。君をそんな顔にさせるのは俺しかいないから」 私には必要ないはずだった。 この感情… 嬉しいのも、自然に笑顔になるのも、ドキドキするのも、イライラして、醜い気持ちになるのも、 この胸の苦しみも、全て… 私…… 課長が好き… 抑えきれないほど… .
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