~12章~

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「明日の撮影終わったら、小百合ちゃんの不安な気持ち全てなくなるから、俺を信じて欲しい」 えっ… 「それって…どういう…」 「さっ、帰るよ。明日に備えてゆっくりしなきゃね」 私の鞄と、紙袋を持ち、手をグィっと引き寄せられスタスタと歩いて行く。 はぁ… ほんと、強引で振り回されてばっかり… でも… 課長のこういうとこも、いちいちドキドキしちゃう私は、重症なんだと思う。 家に帰って、ベッドの中にいても考えるのは課長のことばかりで、『明日の撮影終わったら不安がなくなる』って言葉が頭の中を支配していた。 その言葉の意味を、身を以って知ることになるなんて… その時は想像もつかなかった… .
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