~15章~

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はぁ… 課長の言ってた大変って、これだったんだ… 隣に目を向けると、受話器を置く美里の姿が目に入る。 「全く、懲りもせず毎日、毎日、同じことばかり聞いてくるわね!教えられないって言ってるのがわからないのかしら!」 かなりのご立腹。 営業部の人も店舗に行くと、毎回しつこく聞かれてるって轟さんも言ってたよな… 「はぁ…」 「小百合、溜め息なんかついてると『し・あ・わ・せ』が逃げていくわよ? そんなことより、今日、晩御飯付き合ってよ」 幸せって… 強調しすぎでしょ… 「わかった」 美里に返事をし、引っ切りなしに鳴り続ける電話を睨みながら、応対する。 .
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