~14章~ #2

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ドクドクと全身に脈打つ感覚。 撤回してって言っておいて、なんで抱きしめるの…? 正直…こんなに辛いって思うほど好きなんだって、実感してしまった… 「…課長、離して…」 「嫌だ、離さない。このままの状態で話聞いてって言ったよね」 そりゃ、言ったけど、私は辛くて泣きそうなのに… 「小百合ちゃん、誤解しないでくれる?俺はそんなつもりで撤回してって言ったわけじゃないから」 フゥーっと息を吸い込む音がし、課長の言葉が、私の頭上に降り注ぐ。 「小百合ちゃんに必要って言われたかった…でも…もう無理なんだ。俺が君のこと必要で、片時も離れたくない。小百合ちゃんに拒否されても、離さない。 小百合…愛してる」 .
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