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「…小百合ちゃん?」
顔を上げ、課長の胸から瞳に目線を移す。
「私…課長のことが必要です。
上司としてではなく、1人の男性として…
だから…次からは、助手席に乗ってもいいですか?」
課長の黒く透き通る瞳が、一瞬驚いていたように見えたけど、すぐ、企むような瞳に変わる。
「まだ足りない。小百合ちゃんの気持ち、もっと欲しい」
頑張って伝えたのに、満足してもらえなかったみたいで…
深呼吸をし、瞳を逸らすことなく口を開く。
「私、課長が好きです。
7年前の課長も、今の課長も、
好きです…」
そう伝えると同時に、きつく抱きしめられた。
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