~15章~ #2

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「重くなんかないよ、全然大丈夫。それより…こんなに沢山…朝早くから起きて作ってくれたの?」 課長はお箸を受け取ったが、食べずにこちらを見ていて… 「あの…大した物じゃないんで…そんなに早く起きてませんし…」 少しだけ…嘘をついた。 早く起きて作ったなんて言ったら課長が今以上に心配そうな顔になりそうだったから… 「ありがとう、凄く嬉しいよ。美味しそう~いただきます!」 気持ちがいいぐらいの食べっぷりに笑みがこぼれる。 「ん~!美味し!動物園なんて遠足以来で興奮して歩いたから、お腹ペコペコだったんだよね」 「あっ!私もです!ほんと久しぶりで楽しくて、お昼のことすっかり忘れてました」 沢山あったお弁当は、見事に空っぽになっていた。 .
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