~15章~ #2

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動物園を背に向け、立っているんだけど、課長はというと少し離れた所にいて、お土産店の人と何か話をしている様子。 こちらに1人で戻り、私の手をギュッと握る。 「課長、何していた…」 「は~い!撮りますね~」 何していたんですか?の答えはこちらを向いて立っている女性によって判明した。 「小百合ちゃん、笑って」 そんな優しい顔するから、わざわざ笑顔作らなくても自然と笑顔になっていて… 「お仕事中にすみません、ありがとうございました」 課長はデジカメを受け取り、撮ってもらったものを確認している。 「うん、綺麗に撮れてる。あの店員さん薫より腕があるかも」 なんて、冗談言いながら、撮った物を私に見せてくれた。 .
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