~17章~ #3

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「先生、今日はいろいろありがとうございました。母のこと、先生のこと聞けて本当によかったです」 「僕も小百合ちゃんときちんと話できてよかった。これで、また小百合ちゃんと親子に戻れる」 えっ…お…親子!? 「百合さんにも言ったけど、違ってても僕は小百合ちゃんのこと娘と思っているから」 先生… 「あの…九州にはいつ戻られるんですか?」 先生とまた子供の頃のような関係に戻れても、もうすぐ帰ってしまうって思うと… これは淋しいって気持ちなんだろうか… 課長に対して感じる淋しさとは少し違う気がする… 「本当は小百合ちゃんに話したら戻ろうと思ったんだけど、こっちで手伝って欲しいって医師仲間がいて、戻るの延期して後、約1ヵ月半ぐらいいようかと思ってる」 そうなんだ。なんか、よかった… 「それに、小百合ちゃんとやっと再会できたんだ、もうしばらく話したり、食事したりして、幸せな時間を過ごしたいしね」 先生は私をタクシーで送り、帰って行った。 お風呂に入り、机の上に置いた箱を開け、指輪を手に取る。 あっ…なんか…今なら思い浮かぶかも… 先生と母の想い… その想いをこの企画に込めよう… .
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