~19章~ #2

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お母さんが言わずにいたこと、私から話してもいいよね? 今なら、真実を正直に伝えてもいいよね、お母さん… 「小百合ちゃん、伝えたいことって?」 「先生、私を育ててくれた人から母のこと全部聞いてきました。 母が私を置いていった理由も、母が病気で亡くなったのを隠していた理由も全て。 全部、私の為にしてくれたことでした」 先生は私の頭の上にポンポンと手を置き、 「真実を聞くことは勇気がいるけど、よく頑張ったね」 昔から先生はよくこうやって褒めてくれてたんだった… その手は大きくて…昔も今もお父さんの手だった。 「それと…お母さんの心の中には最期まで先生しかいなくて… お母さんが……永遠を誓ったのも先生だけなんです…」 .
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