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少しの沈黙の後、先生が口を開く。
「小百合ちゃん…僕と一緒に九州に行かない? 」
えっ…一緒に九州!?
「小百合ちゃんと再会してから、何回も食事して、ずっと小百合ちゃんを見ていたんだけど、すごく無理してて苦しそうだった。
僕と会うことで、少しでも小百合ちゃんが元気になってくれれば…
そう思っていたけど、今日は今までとは比べ物にならないぐらい苦しくて辛そうな顔してる。
小百合ちゃんのそんな顔見ていたら、そのまま1人で九州に帰っても、心配で心配で…
そんなに辛いなら無理しなくていいんだよ。
僕と一緒に行かない?」
今まで気づかれていないと思ってた。
でも、気づいてて、何も言わず私を元気付けようと思ってくれていたなんて…
先生は真剣にこちらを見ていて、本気なんだと、瞳がそう言っていた。
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