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「先生、どうして…」
「辛くても前に進みたい、ここで頑張りたいと思えるぐらい好きになった人がいるんでしょ?
小百合ちゃんにそういう人が出来たら百合さんの代わりに僕が会おうって決めてたからね。
けど、ちょっと残念だったかな?
小百合ちゃんと九州で暮らせたらって少し期待してたんだけどね」
先生…
「今度…紹介します。先生に負けないぐらい優しくて、素敵な人ですから」
『楽しみにしているよ』
笑顔でタクシーに乗り、先生は帰っていった。
タクシーが見えなくなるまで手を振り見送る。
いつか、絶対、先生に私の大切な人を紹介したい。
私と課長も、先生とお母さんみたいに愛し愛される関係になりたいと、この時強く思った。
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