~20章~ #2

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「来月でなければいいってことなんだよね? じゃあ、今年中に結婚しよう。 それ以上は待てないし、待たないから」 何考えてるのかと思ったら… なんか、やられた気がする。 ほんと、強引だし、言い出したら聞いてくれないんだから。 確か、お父さんも言い出したら聞かないって自分で言ってたよね。 女の子はお父さんに似た人好きになるって聞いたことあるけど、本当みたい。 『遅くなったから帰ろう』と、車でアパートまで送ってもらったんだけど、危ないから玄関まで送ると言われ、玄関前で2人向き合っている状態。 「これから結婚の準備で忙しくなるね。 取り敢えず、明日の撮影を成功させてからの話だけどね」 あっ!!撮影のこと忘れてた!! 「課長!!撮影なんです…んっ…」 課長じゃないでしょ?その言葉と同時に塞がれる唇。 『おやすみ、また明日ね』 それだけ言うと帰ってしまい、結局、撮影のことも紺野くんのことも言えず、不安を残したまま撮影を迎えることになってしまった。 .
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