511人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
そう…だったんだ…
そりゃ、そうだよね…
元彼と付き合う前から私のこと知ってるんだから、付き合うことになったこと知っててもおかしくないんだけど、課長の口からそのことを聞くと、なんか悪いことしたような気分になってしまう。
多分、課長は気にしないでって言うんだろうけど、複雑な気持ちだ…
課長はというと正面を見つめ、
「いつかこの日が来てしまうんじゃないかって、毎日不安だった。
その不安が現実になり、人を好きになることがこんなに辛いとは思わなかったよ。
でも、小百合ちゃんが幸せなら…
そう思う自分もいた。
だからって簡単に諦めきれるわけなくて、気がついたらあの日、店の前にいたんだ」
あの日…
私が初めて課長と出会った日だ。
.
最初のコメントを投稿しよう!