~20章~ #2

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そう…だったんだ… そりゃ、そうだよね… 元彼と付き合う前から私のこと知ってるんだから、付き合うことになったこと知っててもおかしくないんだけど、課長の口からそのことを聞くと、なんか悪いことしたような気分になってしまう。 多分、課長は気にしないでって言うんだろうけど、複雑な気持ちだ… 課長はというと正面を見つめ、 「いつかこの日が来てしまうんじゃないかって、毎日不安だった。 その不安が現実になり、人を好きになることがこんなに辛いとは思わなかったよ。 でも、小百合ちゃんが幸せなら… そう思う自分もいた。 だからって簡単に諦めきれるわけなくて、気がついたらあの日、店の前にいたんだ」 あの日… 私が初めて課長と出会った日だ。 .
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