~21章~

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私の声が聞こえていないわけじゃないのに、返事どころかグイグイとスタジオに連れていかれる始末。 足を止めて反抗してみるけど、スマートなのに以外に力は強くて、無駄な抵抗に終わった。 はぁ…ついちゃった。 スタジオのドアの前で溜め息。 「何も心配することないよ。 小百合ちゃんは、ただ座っていればいいだけたから。 1つだけお願いするなら、俺のことだけを考えてくれてたら嬉しいな」 座ってるだけ!? 後は、翔さんのこと考えててって… それだけで、撮影上手く行くの?? それを問いかけたところで、教えてくれるはずもないんだけど。 「翔、そろそろ…って、えっ!?小百合ちゃん、そのまま… あぁ…なるほど、そういうことね」 何がそういうことなの?? 周防さんに、何を知っているのか話が聞きたくても、近くに紺野君がいるから聞けない… .
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