~23章~

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あっという間に金曜日はやってきた。 ついに明日は、翔さんと私の誕生日。 『レストランで食事しようか?』 って言われたんだけど…断った。 翔さんが予約しようとしていたレストランが高級すぎて…っていうのも理由の1つだけど、大切な人と2人きりでお祝いしたいっていうのが1番の理由だったりする。 あの日、母と別れて以来、自分の誕生日を避けてきた。 美里はそれを理解してくれていて、毎年プレゼントだけ私に手渡してくれる。 恵みの家でいたときは、同じ月の誕生日の子もいるから、お祝いは月末にまとめてしていたし。 そういや…お兄さん元気かなぁ? 月末になると必ず、恵みの家にプレゼントを持ってきてくれていた『足長おじさん』ではなく、自称、『足長お兄さん』がいた。 私が毎月、プレゼントを持って行くのもお兄さんの影響だったりする。 仕事が忙しいらしく、私がバイトし始めたぐらいから来なくなり、プレゼントは送られてくるようになったんだよね… 確か、私に結婚相手が出来るまではプレゼントを渡すから受け取ってね、とか、昔言ってたよなぁ~。 .
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