~23章~

3/17
539人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
恵先生に頼んで、お兄さんに結婚するって伝えてもらわなきゃ。 そんなことを考えながら、お手洗いから出ると、ボソボソと声が聞こえてくる。 姿は見えないけど、誰かいる…よね? いつもなら気にならないのに、何故か胸騒ぎがし、いけないと思いながらも声のする方へ近づく。 ばれないように、そっと覗くと… 柳さんに……翔さん!? 声を出してしまいそうになり、慌てて口を押さえる。 2人で何してるの…?? 『盗み聞きなんて駄目!!』 頭ではわかってるはずなのに、体が、足が動いてくれない。 カツ、カツ、とヒールの音がし、目で見なくても、耳で柳さんが翔さんに近づいているのがわかる。 どうしよう… ジトっと汗かいた手をギュッ握りしめる。 .
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!