~24章~

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「菜穂ちゃん、翔兄ちゃんのお願い事読んだらだめでしょ?」 「だって~!!」 自分のを吊るしながら諭してみたものの、諦めることなく見ている。 しょうがないなぁ。 翔さんごめんなさい、願い事見ます。 心の中で謝り、チラッと見ると、 「……」 「さゆねえちゃん。かけるにいちゃん、なんてかいてる?」 「難しい漢字だから、姉ちゃんもわからないな… 織姫様と彦星様にしかわからないんだよ、きっと。 さっ、菜穂ちゃん。向こうで皆と遊ぼう」 はぁ~納得してくれてよかった。 翔さんの願い事、分からないはずがない。逆に分かりすぎて… 『一緒に暮らしたい』 誰と?そんなこと考えなくてもわかる。 一緒に暮らしたい? 結婚するから一緒に暮らすのは当たり前だけど、願い事に書いてあるってことは… 「さゆねえちゃん、はやく~」 駄目だ。考えれば考えるだけドキドキして、顔が熱くなる。 短冊見たことは知らないんだし、平常心、平常心。 .
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