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とはいっても、そんなに上手く平常心が保てる訳がなく、昼食作りの手伝いをしていても包丁で手を切りそうになったり、お皿を落としそうになったり…
「小百合ちゃんにしては珍しいわね?翔と何かあったの?」
「えっ、いやっ、何も…ないですよ」
駄目だ…動揺してる。
「翔が強引に結婚決めちゃったから、困ってるんじゃない?
慌てて決めることじゃないんだから、小百合ちゃんがまだ早いと思うなら私から翔に話するけど?」
いや…結婚のことで悩んでる訳じゃないんだよね…
「恵先生、ありがとう。
でも、私も翔さんと気持ちは同じで、結婚したいって思ってます。
いい奥さんになれるかどうか…少し不安はあるけど頑張ります」
短冊に書かれた願い事について頭がパニックに…とは言えないよね。
「そう…それならいいんだけど…
小百合ちゃん…」
「先生、お腹すいた。お昼ご飯まだ~?」
もうできますよ、と言い、先生は他の子達を呼びに行ってしまった。
なんか、先生、言いかけてたような気がしたんだけど…
気のせい…かな?
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