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夕食も食べ終わり、食器を洗いながらケーキ買うのを忘れてしまったと悩んでいた。
誕生日にケーキ買うことがなかったからなぁ。
でも、折角、2人で初めてのお祝いなのにケーキなしっていうのはね…
「翔さん、私ちょっと買い忘れた物があるので行ってきます」
翔さんが買ってくれていたエプロンを外し、玄関に向かおうと振り向くと、
「忘れ物は…これのことかな?」
冷蔵庫から白い箱を取り出してきた。
「えっ!?それ…」
テーブルの上に置かれた箱は紛れもなくあの有名店の箱。
「フルーツタルトでよかった?」
ケーキには『お誕生日おめでとう』のメッセージ。
「いつの間に…って、あっ、今朝の用事ってこれだったんですか!?」
いや、それだけではないけどね。
そう言いながら、お皿やフォークを用意している翔さんの姿を見て、胸がキュンとなる。
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