~24章~

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目を開け、冷たい感触がした左手首を見ると、 「翔さん、これ…」 「誕生日プレゼントだよ」 見るからに高級であろう、腕時計が私の左手首につけられていた。 「こんな高価な物、いただくのは…」 時計のこと全然知らない私でも、これが高級な物であることぐらいはわかる。 微笑むと同時に翔さんは自分の左手を私の方に向け、 「これ、ペアウォッチには見えないけど、お揃いなんだ。 小百合ちゃんしか、つける人いないんだけどなぁ」 ペアウォッチなんだ… 『私しかつける人がいない』 そんな嬉しいこと言われて、返せるわけがない… .
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