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「あっ……翔さん……」
聞いたことがない甘い自分の声に、恥ずかしさのあまり唇を噛み締める。
首元にあった唇と、絡み合うように繋がれていた指が離れ、肩を持たれると同時にクルリと体が回された。
顔を上げると、翔さんが真剣な顔で私を見つめ、
「ほら…これも自分の欲。
小百合ちゃんが俺から離れていかないように…
一緒にいれない時も、この時計を通じて繋がっていたい。
小百合ちゃんが俺のものだって証が欲しくて…
ごめん、白い肌に印つけちゃった」
心配しなくても、私は翔さんのそばから離れることはないのに…
そんな事より…今、印って言ったよね?
それって、もしかして…
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