~23章~ #2

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「意地悪してごめん。でも… どうしても小百合ちゃんの気持ち、聞きたかったんだ」 えっ? 私の気持ちって… 「小百合ちゃんは婚約者なんだから、遠慮せず嫌なことは嫌だって俺に言っていいんだよ? 他の女性に対して嫉妬してるのに、我慢することなんかない。 気にしないで、俺に文句でも愚痴でも、全て言えばいいんだから」 なんでわかっちゃったんだろう?って本当なら思うんだけど、 この人は知ってるのが当然なんだよね。 「そんな醜い気持ちを翔さんに伝えるのは、申し訳ないっていうか…」 長い間、想い続けてくれていたのに文句や愚痴なんか言えない…よ。 恋愛経験がほぼゼロに等しく、まして喜怒哀楽をほとんど出すことなく生きてきた私が、嫉妬したことを我慢せず翔さんに吐き出したら…… その感情を止めることが出来なくなりそうで、正直怖い。 .
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