~25章~ #2

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『スーツだよ』 いや、わかってるんです、それは。 私が聞きたいのはそこじゃなくて… 『どなたの…ですか?』 まさか…とは思うけど… 私からの問いかけを待っていたのか、嬉しそうな顔で、 『小百合ちゃんのだよ。 普段着はそっちにあるから』 スーツが掛かっている反対側に目を向けると、確かに洋服が沢山掛かっている。 驚き過ぎて言葉が出ないっていうか… 嘘でしょ? これ、夢なんじゃ… 軽く手をつねると、当たり前だけど痛い。 目の前で起こっていることは現実なんだと、再確認させられただけだった。 .
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