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『スーツだよ』
いや、わかってるんです、それは。
私が聞きたいのはそこじゃなくて…
『どなたの…ですか?』
まさか…とは思うけど…
私からの問いかけを待っていたのか、嬉しそうな顔で、
『小百合ちゃんのだよ。
普段着はそっちにあるから』
スーツが掛かっている反対側に目を向けると、確かに洋服が沢山掛かっている。
驚き過ぎて言葉が出ないっていうか…
嘘でしょ?
これ、夢なんじゃ…
軽く手をつねると、当たり前だけど痛い。
目の前で起こっていることは現実なんだと、再確認させられただけだった。
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