~26章~ #2

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あっ…もしかして、誕生日プレゼント? 直接渡すって言ってたし… 『気に入ってもらえるかわからないから開けてみて』と言われ、リボンをほどき、蓋を開けると、黒のトートバッグが入っていた。 「気に入ってもらえたかな?」 「もちろんです!ありがとうございます」 鞄を肩にかけ、通勤する時に使おうかな~って考える私の姿を、椅子に座り微笑みながら見ているお兄さん。 少し恥ずかしくて、目線を反らし椅子の前に目を向けると、長年使われている感じのクラシックなドレッサーが置いてあった。 わぁ~これ、凄く素敵だな~。 どうも、私の考えていることは顔に出すぎてしまっているのか、 「小百合ちゃん、座ってみる?」 「えっ、でも…」 「ほら、座ってみて」 そこまで言われたらね… じゃあ遠慮なく、といいながら椅子に座り、目の前のドレッサーを眺める。 .
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