~26章~ #2

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うん…やっぱり素敵だな、これ。 「小百合ちゃん。このドレッサー、どう?」 「凄く素敵です!座らせてもらうのが勿体ないぐらい…」 それを聞いて安心したのか、鏡に写るお兄さんは、ホッとした顔で、 「これ、古いし、使わないから捨てたら?って娘達は言うんだけど、やっぱり、小百合ちゃんは違った。 よかった、気に入ってもらえて…」 コンコンとドアがノックされ、先程食事のことを聞いてきた方がケーキと紅茶とコーヒーを運んできた。 部屋に置いてある丸いテーブルの上にそれらを置き、 「何かご用がありましたら、お呼び下さい」 お兄さんの方ではなく、何故か私に向かって微笑んでいて… 「宮坂さん、ありがとう。 それと…しばらくしたら騒がしくなると思うから、皆に気にしないように伝えて」 畏まりました、とまたまた私に向けて笑顔。 なんで私? 微笑む相手間違ってない??? .
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